えころん

家に置いてあった
「青い海」を持ってきた。

私が沖縄に初めて
着いたのは
１９７３年５月１０日、
那覇港だった。

ひとりで来た。

那覇港に降り立つと、
私のリュックを
勝手に車に積み込む
おばさんがいた。

しょうがなく乗り込むと
その軽貨物は
行き先も言わずに走った。

私はいつでも逃げ出せるように
目印になりそうな建物を覚えていった。

そして着いたのは
与儀の民宿だった。

それからその民宿のおばさんには
大変お世話になったもんだ。

その民宿にあったのが月刊誌「青い海」だった。

「沖縄」が詰まっていた。

この「青い海」と共に沖縄に移り住んだのだ。
１９７５年６月号で「山之口獏」さんを知った。
獏さんの詩を知った。

えころんにあるのは１９７３年６月号から１９８４年新年号まで、いくつかない号もあるが８４冊並んでいる。

「やんばる路を往く　ルポ・人と風土の今むかし」という国吉真永さんの連載は今でも読み直している。

えころんのタタミ間で読んでみませんか！







えころんから見た今日の夕日